翻刻
おほくは年(とし)若(わか)き人 殊(こと)さら
おそるゝなり年わかき人の
恐(おそ)るゝは陽気(やうき)内(うち)に餘(あま)りて
外(そと)の陽気を嫌(きら)ふなりまた天性(うまれつき)の
きらひもあるものなり平生(へいぜい)
腹用(ふくよう)するくすりにもさのみ嫌
はざる人もあり殊(こと)のほかに
嫌(きら)ふひともあり惣(すべ)ていかづちを
恐(おそ)るゝことおそれさるとは
人の剛臆(かうをく)には依(よ)るべからず
魏(ぎ)の曹操(さう〳〵)ほどの勇者(ゆうしや)もふかく
おそれて喰時(ものくふとき)雷 鳴(な)れば匙(さじ)の
至(いた)るところをわすれしとなり
是(これ)うまれつきのきらひなり
いかづちをおそれぬをよしと
いふにあらず既(すで)に聖人(せいじん)も