翻刻
自然の理(ことは)りなり
因云(ちなみにいふ)大君(たいくん)有時(あるとき)伺公(しこう)の面々(めん〳〵)に向ひ
雷(らい)の御はなし出たるときこの雷の
除様(よけやう)を知(し)りたるやと御 尋 (たづね)有しに
人々ぞんぜざるむね申上ければ
公(きみ)おほせらるゝは一人 宛(つゞ)間(ま)を隔(へたて)て
居(おる)べしとおほせられしはいと
ありがたき事ならずや
地震之説
地震(ぢしん)とはいか成(なる)ものにや山を
崩(くず)し海(うみ)を填(うめ)民家(みんか)を壓倒(をしたを)し
のみにあらず人民(しんみん)牛馬(ぎうば)の死(し)する
こと数(かづ)をしらず嗚呼(あゝ)天地の間に
斯(かく)浅(あさ)ましき事もあるものにや
児女(じぢよ)の説(せつ)には鹿島(かしま)の明神(めうしん)是(これ)を
嘆(なげ)き給(たま)ひ要石(かなめいし)をもつて鯰(なまづ)を