翻刻
ずこのゆへに地震(ぢしん)ありと記(しる)せり
《割書:周本記白陽|甫カ説ナリ》
これ等(ら)はみな地震の
本説(ほんせつ)なり陰陽(いんやう)家(け)抔(など)のいつの
地震は何にたゝり幾日(いくか)の震動(しんどう)
は病(やまひ)に祟(たゝ)るなんといふことは
皆(みな)迂怪(うくわい)の説(せつ)にして用ゆるにたら
ず地震 何(な)んぞ変(へん)とせんや抑(そも〳〵)大
地は本(も)と気(き)渣滓(かす)こり聚(あつま)りて
形(かたち)をなし元気 旋轉(せんてん)の中(なか)に
亘(わた)れり天は地の外とを包(つゝ)み
地(ち)はその中間(なか)にあり地中(ちつう)は
水火の二気万物を発生(はつせう)する
なり水火は所謂(いわゆる)一陰一陽(いちいんいちやう)
なり天地に對(たい)していふときは
地は陰(いん)なりゆへに小陽(せうやう)大陰(たいいん)に
せばめられて登(のほ)ることをえす