翻刻
児女の諺(ことわざ)にして云ふにたらず彼(かの)|輩(ともがら)のいへらく大成(おほひなる)鯰地(なまづぢの)|底(そこ)にありて日本|国中(こくちう)|五畿(ごき)七|道(だう)載(の)さずといふところなし彼(かれ)か尾(を)あるひは鰭(ひれ)にてもうごかす処たちまち地(ぢ)|震(ふるは)すゆへに鹿島(かしま)の明神|要(かなめ)|石(いし)をもつて押(をさ)へ玉ふと云へり今 案(あん)ずるに何(な)んぞその鯰(なまづ)日本をのみ載(のせ)て唐土(もろこし)を載(の)さざるや唐土にも地震あり笑(せう)するに堪(たへ)たり彼(かの)日本をのせたる鯰(なまづ)の図(づ)を見(み)るにおほきなるなまづのこときもの国々(くに〴〵)を載(の)せたり愚(ぐ) 案(あん)をめぐらすにこれおそらくは蜻(あきつ)蛉(むし)の