みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

地震奇談/平安万歳楽 - 翻刻

地震奇談/平安万歳楽 - ページ 6

ページ: 6

翻刻

れてなやみぬる声(こへ)かまびすしくくすしの西東へ 馳(はせ)るを聞につけ見るに迷(まと)ひいと心づかひして 其夜も東じらみをまち明(あく)る三日日もかわりなば 些(ちと)ゆるがんことを祈り人の顔色(かんしよく)かわり俗語(そくこ)に 青い顔といらふくせしもむべなる哉口は火用心 盗賊(とうそく) 随分心得て油断(ゆたん)なく日夜心を配(くは)りけん異説(いせつ) 浮(ふ)説をいゝふらすものありて捕(とらは)るゝもあり中に 盗(ぬす)みはたらく悪党(あくとう)は天の罪(つみ)眼前(かんぜん)たり町々 家 並(なみ)に水 鉄砲(てつほう)をかまへ家根へ水を遣(や)り常に 手 荒(あら)き事もとりあつめおのこも土足(はだし)になり 水を汲(くみ)はこびぬるもいとおかし藪持(やふもち)人は藪 或は野へ食物ををはこび老人子供の手を引 連行(つれゆく)も有三日夜もまさ〳〵明しぬるに明(あ)ケ 六ツ時やゝ|曇(くも)りて雨ぱら〳〵と降(ふり)出しけるに      跡一天 雲(くも)やけとなりて一めん黄色(きいろ)になり 誠におそろしきけしきなるを皆人の処へ