翻刻
すきま又はねつみ穴ありてもらうそくの
火のいきほひゆへ外よりの|火氣(くはき)内へは
いらぬものなり|予數度(よすど)の火|事(じ)にため
し理をゑてやけざるおぼへある事なり
扨つち戸のすきをぬるにはかねて|藏(くら)の
戸まへにねり土を|桶(おけ)に入ふかく|埋(うめ)ふたを
よくして|置(おけ)ば|寒中(かんちう)にも|氷(こほ)らず|用(よう)に
|立(たつ)ものなり其したくなくして|急火(きうくわ)
あらは|味噌(みそ)にてぬるべし此事ハつね〳〵|下〻(しも〳〵)
|召仕(めしつかい)にもよく心得させおくべき事也
一 窖(あなくら)をば家財(かざい)を入しまひてあつき板(いた)を
ふたにして渋紙(しぶかみ)をすきまなくかけ其(その)
うへにたゝみを反(かへさ)におき《割書:たゝみを置されは梁(はり)|むな木のやうなる大》
《割書:さいもく落(おち)て板(いた)を|つきやぶるゆへなり》砂(すな)を壱尺の余(よ)もかけて
上に小おけに水を四五升入ておくべき
なり《割書:すなをすくひかけるへしをちかくに|四五本もおくべき事なり》