翻刻
【右丁】
常に温食して灌水すれば終に惣身へ腫気を催し逆
上して頭瘡を発し甚しき者は耳目を害して生涯の
廃人と成甚だおそるべし
一凡宿病あるもの試に寒中塩をたち日々灌水すれば
毒の臓腑にある者は悉く両便へおし下し肉中に在もの
は残こらず外へ発して悉く其病根を絶し壮健
ならしめんこと更にうたかふ所なし遠国入湯の類と
豈同日にして談すべけんや
【左丁】
一少児初生の時産湯を用るは古法にあらさるか歟今も
海浜孤島などいづれも潮水に浴せしむ其思極て
壮健なるもの也海浜に遠き地は冷水用べし次に
浴するごとにかならず冷水を持ちれば実陽内に強て
かならず壮健なるべし
一医の言に熱病渇甚しきものと重病食気既に
絶する者とは必ず冷水を飲んて乞旦嗃症菜汁を
うけざるもの亦冷水を好む凡此等の症はいつれも冷