琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

琉球談 - 翻刻

琉球談 - ページ 39

ページ: 39

翻刻

おのれと鐘楼へ上り。女は鬼女の相を現はし。 又(しゆもし)?を以て鐘の内より倒(さかしま)にあらはれ出。諸僧を 目懸て打懸る。僧共少しもひるまばこそ。動 ば去ず祈りければ。一ッ天 俄(にはか)にかき曇(くも)り振動(しんとう) 雷電(らいでん)すさまじく。女は其侭 悪魔(あくま)となり松寿 を掴(つか)んで走り出る。これまた一齣(ひとくさり)の狂言なり 此二事は皆百年以前。琉球国中にて有し 古事なりとなり。此外は皆唐土の哥舞妓 狂言を興行するとなり。又日本の猿楽をも 伝へ。舞囃子などをも興行す。義太夫節を甚 好み芦苅(あしかり)などの節事(ふしごと)を.能覚えへて語ると なり。  〇琉球歌 徂徠先生の琉球聘使記(へいしき)に云.三線(さんせん)歌(うたは)琉球(りうきうの)曲(きよく)也(なり)《割書:云|々》其 哥にいはく.  けうの《割書:稀有なり| 》ほこらしやや《割書:奢なり| 》なほれかな  《割書:猶これ有哉|なり》たてろ《割書:彩色の具|なり》つぼであるはなの《割書:莟之|てある》  《割書:花のなり| 》津由満やたごと《割書:露を帯たる如し|となり》 中良案事に.此哥は生者(せうじや)必滅(ひつめつ)の意(こころ)を本とせり. いうさまにも挽哥(ばんか)めきたり.又 謡哥(こうた)を載(のせ)られたり.