翻刻
おほひ時々水をそゝけは生しやすし萵苣(チサ)な
とは北の屋かげ日のあたらさる所にうふるも
よし生しやすし湿おほけれは苗生して後根
虫生して枯る故に日おほひしたるは時々の
けて日にあつへしかねて地をかへしてよくほし
又土のそこに灰をおけは虫生せす胡蘿蔔(ニンジン)
大葱ちさなと夏の頃うふる苗はきり虫くら
ふ事多し又 蝸牛(カタツムリ)の小なるかくらふ事多し
必虫おほしたひ〳〵すきかへして日にほして
うふへし又生地には虫すくなし生地とは久しく
かへさゞる地なり
月令広義曰 臘月(シハス)の雪水に菜穀のたねをひた
してうふれは虫くはす旱(ヒテリ)にいたます〇たねを
くしらの油にひたせはむしくはす
史記の貨殖(クハシヨク)伝に千樹の棗(ナツメ)栗 橘(ミカン)漆 桑(クハ)竹 梔(クチナシ)を
うふれは其富千 戸(コ)侯(コウ)にひとしき事をいへり
又桐 梓(アツサ)朴(ホヽノキ)杉桧柿梨 荏相(アフラギリ)棕櫚(シユロ)等をうふる
も其益同しかるへし古語に十年之 計(ハカルコトハ)在_レ種(ウフルニ)_レ
樹 ̄ヲといへり土こえたる山-中原-野乃空地を用
ひて其土に宜しきをうふれは十年の後は必