翻刻
大に益あり
閑情 寓奇(クウキ) ̄ニ曰園につくる菜はいつれも不浄を
用るゆへ甚けがらはし水にひたして根をいく
さひもよくあらひ葉はわらばけにてうらおも
てよりなでてあらひ用ゆへし是日用の物世
人のつねに心を用ひていさきよくすへき事
なり愚謂神前にそなふる饌(セン)に菜を用ひ
は殊にいさきよくあらふへし山菜水菜は
をのつからきよし
圃のかたさがりなるは土の性なかれて地やせ菜の
出来あしゝ段を多くつけて地を平(タイラカ)にすへし
或菜をうふる一段々々をろくにするもよし
万の菜蔬に水をそゝく事地やせ根土堅ま
りてあしく糞水をそゝくへし糞一桶に水三桶
加(クハ)へ大 瓶(カメ)に入三四日置て後是をませてそゝ
くへし久不_レ雨 ̄フラは水を少そゝきてよし水多
くそゝきて地を堅くすへからす但苗を初て
うへていまたありつかざるには糞水をそゝ
くへからす水をそゝくへし
高木の下にひきく菜をうふるはあしからすさ