翻刻
てかるかぶ大になりたる時 分(ワカ)ちうふへし此冬葱
味尤よし葱を食するには先よく煮て悪臭
を去へし此二種の葱にも実あり葱の類はた
けにあるにわらあくたかゝるをいむいさぎよくす
へし松葉なともかゝるをいむひともしのたねをわら
につゝめはかるゝひともしの類いつれもわらをいむ〇大
葱四月に子を結ふ黒くてひらしかねて地を耕し
て日にほし糞を敷きほして又耕し地を細に
して子の熟したる時即種をくたし水をかく苗
生して日てりをおそる上に棚(タナ)を作て日をお
ほふへし時々日にあつへし湿すくれは虫生す七月
の頃長して移しうふへし〇大葱をうふる法両
間を広くし相去事二尺はかりにす溝をふか
くほりて溝中にうふ初一時に根を甚深くう
ふれはくさる長して後両間の土をやう〳〵に溝
の中に培(ツチカウ)へし一時に多く土うふへからすしは〳〵
培ひて根をふかくすへし如此すれは白根なか
し白根の長き味尤よし一所に五六茎あつめ
うふ大小各類を分つへし大小ましはれは小は大
にせかれて長せすうふる時葉を切へからす長