翻刻
食はず〇赤芋あり是も茎を食す茎長大
なり煮てもほしても食す赤芋は根を食ふ
味尤よし〇大芋あり法螺(ホラ)芋と云根大なり
ほら貝に似たり味よし其茎も味よし〇くり
いもは其葉まるくしてはすの葉に似たる故に
はす芋とも云生にて食するに味栗のことく
ゑぐからす毒なし煮て食すれは尤よし是又冬
は穴におさめ置へし寒をおそる
黄独(ケイモ) 畿内にてあやまりて何首烏(カシュウ)と云根も葉も
山芋にて大なり根に毛多し煮て食ふへし
むしても食す毒なし何首烏は近年中 夏(カ)よ
り来る是と不_レ同
番薯(アカイモ) 近年長崎に琉球(リウキウ)より来る故りうきう
芋と云色赤き故に赤芋と云 閩(ミン)書に見え
たりやせ地砂地にも宜し蔓(ツル)ありは甚寒をお
そる煖地にうふへし味甘し根をかまとの前火
にちかくうつむ春あたゝかになりて地にうふへし
生薑 鬱金(ウコン)壇特(ダンドク)花紅蕉なと凡寒をおそる
る物の根を冬春のおさめやう同し此物飢をた
すくる功他物よりまされり貧民多くうふへ