翻刻
但し飯へまぜる所をまぜずに外のどんぶりなどにかき
まぜをりて匕付きて出しおくもよし時に ずべし
つねのめしのうへに
ういきやう飯(めし) ういきやうの
粉をあへる
也
并に
胡麻(こま)めし 胡麻も 右(みぎ)に同し
あさつけ
手塩(てしほ) なつけ
にんじん
猪口(ちよく) はともに
すいり
くるま
ゑび
中皿(ちうざら) 大かま
ぼこ
むしたく
あかうじほ
かけ
大
ごぼう
丸むき
平(ひら) めん
とり
たこ
赤ミそ
こくせう
かも
せり
茶碗(ちやわん) 松だけ
ちり
めんぶ
玉子
とぢ
加役(かやく) やきミそ
大こんしぼりしる
汁継(しるつぎ) すまし
つねの通り
あまき
かげんよし
右のほう麦めし割めし豆あづき飯等常の なれど
略す但し一種茶めしの仕やう 出すなり
ずいぶんよきせんじちや
ほどよくほうじこまかに
茶飯(ちやめし) もミてめしの れる
まへにうへにふり れ
てのちうすくまぜる
但しやきしほ
か ん入
とうふ
坪(つぼ) こくせう
花がつを
たくあん
手塩(てしほ) なづけ
ひじき
猪口(ちよく) 白あへ
切身
魚(うを)
中皿(ちうさら) につけ
て
せん
しやうが
切身魚
長いも
しい竹
平(ひら) ちり
めんぶ
せり
はゆす
いと
こん
にやく
茶碗(ちやわん) 玉子
うちて
うすくず
わさび
丸むきめんとり
引菜(ひきな) 大こん
中ぶなやきて
茶碗(ちやびん) ちやを入ずあつき
白湯を出すべし
但しめしかれハ茶いづる也
現代語訳
ただし飯に混ぜる所を混ぜずに、別の丼などにかき混ぜておいて匙を付けて出しておくのも良い。時によって選ぶべきである。
茴香飯 普通の飯の上に茴香の粉を和えるのである。
並びに
胡麻飯 胡麻も右に同じ
手塩 浅漬け、菜漬け
猪口 人参、鳩と共に炊いたもの
中皿 車海老、大蒲鉾を蒸し焼きにして、赤麹塩をかける
平 大牛蒡を丸むきして麺状にし、鶏、蛸を赤味噌と黒胡椒で
茶碗 鴨、芹、松茸、散り麺麩、玉子とじ
加役 焼き味噌、大根搾り汁
汁継 澄まし、普通の通り、甘い加減が良い
右の麦飯、割り飯、豆小豆飯等は普通のことであるが略す。ただし一種茶飯の仕様を出すのである。
茶飯 十分に良い煎じ茶をほど良く炒って細かく揉んで、飯の炊ける前に上に振りかけてから薄く混ぜる。ただし焼き塩を少々入れる。
坪 豆腐、黒胡椒、花鰹
手塩 沢庵漬け、菜漬け
猪口 ひじき白和え
中皿 切り身魚を煮付けて、千切り生姜
平 切り身魚、長芋、椎茸、散り麺麩、芹を茹でる
茶碗 糸蒟蒻、玉子を打って薄葛、山葵
引菜 丸むきした麺状の大根、中鮒を焼いて
茶瓶 茶を入れず熱い白湯を出すべし。ただし飯が枯れれば茶を出すのである。