翻刻
やうに喜のさんにじやうをつくした人も。あるにノウ《箱:おちせ》
ヲヤばからしい《箱:しあん》よしはらいらいばからしいを。ひさし
ぶりてきいたわへ《割書:トわらふ。女房ははごいたの茶ほうじて。しあん|をしたゝかたゝく。此うちゑん二郎は京町のいろ事》
《割書:のうぬぼればなし喜の介はウヽありがてへウヽそうさと。いゝかげんにあいさつし|ている所へ下女はかなぎをかつてくる。にようぼうはかんをする》
《箱:喜の》御心あひからそのまんまだしや《箱:おちせ》ヲヤそれ
でも《箱:ゑん》いゝわな〳〵《割書:トいふゆへはかまのない|ちろりのまゝいだす》《箱:しあん》こ
いつァ着ながしのちろりだの。しやれたもんだ《割書:此あいだ|さけに》
《割書:なりうなぎもあら|かたたいらげてしまふ》《箱:喜の》ホンニ住よし町の川治から。茶入
を持てきておきやした。ころうじやし《割書:ト戸棚から茶入を|二ツだしてみせる土いろ》
《割書:糸ぎりくすりの|かゝりあんばいをみて》《箱:ゑん》こいつあ京がまたはへ。真兵衛か万右衛門
だろう金一枚くらいかの。こつちらはいつかふなものだとんだ
ねき物だ。此ぢう数喜(すき)屋川岸の伏甚(ふしぢん)から瀬と
の玉川と滝波を見せによこしたが。尤遠州
の書付があつたが。四十両だいだ目がでるの袋は白
地の小ぼたん。一つは権太夫だつけどれもはくさきは
よかつた《箱:しあん》此間橋場で江月(こうがつ)のよこ一行(いちぎやう)