← 前のページ
ページ 138 / 191
次のページ →
翻刻
【右丁】
猶又此時にあたりて身のくるしみよりもあにまの行
衛をいたむべしいまだ身を出ずといへ共はや御きうめ
いを覚え初め一期の間心に思ひこと葉にいひ身にせし
ほとの科とし科はむらかり来り我を御前にうつた
ゆるがことし汝一期の間かろく思ひたやすくなしたる
ほどの科は其時ふかくおもく覚えはじめ科によろ
こびたる時日までも大きにうらみかこつべしへいせい
は何の科共わきまへぬあひじやくの一念いひ捨(すて)しこ
とば□【た?】は□れの小事□□【まで?】も其時にいたつては大な□【る?】
くげ□【ん?】のもとひとなるべしこし□□【かた?】の科□□【のた?】のしみ□【は?】
【左丁】
昨日の雲と消はて□【ゝ?】其御たゝしのきびしさは山を
たゝ□たる□【か?】ごとくにて□【い?】づくを見るも難儀(なん )のほ□【か?】
は有べか□□【らす?】へにてんしやにいとまなく命のひ□
のありし時は萬事をとゝのへつる金銀山ほとつみ
てをくといふ共少も科をめつするたよりとなるべから
ず千万のつわ物も命にかはるによしなかるべし常(つね)に
心をうつしたる物のおほきほとなをくるしみのたね
となるべし其時にあたつて汝いかなる所をもとめ
誰やの人をか頼むへきしりぞくへき方もなくす
すむへき所もなく又とまるに道なけれはせんか□【た?】涙