キリシタン関連史料を翻刻

コレクション: コレクション1

Barb.or.153.pt.A - 翻刻

Barb.or.153.pt.A - ページ 102

ページ: 102

翻刻

  まじきが故也四にはでうすのじゆすち   いしやのたゝしくまします事又其   科にさうたうのくはたい深かるべしと   知らしめ給はんが為也其故は御主ぜずき   りしと真のでうすの御子にてましま   せはもうとうほどの御科も御身にまし   まさずしてたゝ我等が科を御身上にうけ   かゝり給ひてしゆ〳〵さま〳〵のかしやく   のしなをつくして御身にうけ給ふによて也   五には天狗は善悪のちゑの木の実をもて   我等がせんぞをたばかりすまし又ひと   りの科を以て一さい人間を我がしんだいに   なしたるごとく今御一人くるすの木に   かゝり給ふをもててんまはりをうしない其

現代語訳

まじきが故です。四には、デウスの正義(ジュスティシア)の正しくましますこと、また、その罪に相当の刑罰が深くあるべしと知らしめ給わんがためです。その故は、御主イエス・キリストは真のデウスの御子でいらっしゃるので、毛頭ほどの御罪も御身にましまさずして、ただ我等が罪を御身上に受けかかり給いて、種々様々の苦悩の品を尽くして御身に受け給うによってです。五には、悪魔(天狗)は善悪の知恵の木の実をもって我等が先祖を騙しおおせ、また一人の罪を以て一切人間を我が臣下になしたるごとく、今御一人十字架の木にかかり給うをもって、悪魔の支配を失い、その

英語訳

such would not be fitting. Fourth, it is to show us that Deus's justice (justitia) is righteous, and that punishment corresponding to sin must be profound. This is because our Lord Jesus Christ, being the true Son of Deus, had not even the slightest sin in His person, yet took upon Himself our sins and endured all manner of sufferings in His body. Fifth, just as the devil (tengu) deceived our ancestors with the fruit of the tree of knowledge of good and evil, and through one person's sin made all humanity his subjects, now through one person hanging on the tree of the cross, the devil loses his dominion, and that