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酒説養生論 7巻 - 翻刻

酒説養生論 7巻 - ページ 83

ページ: 83

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【右丁】 絶(たえ)て飲(のま)されは再(ふたゝひ)中事(あたること)なし因(より)て今日(こんにち)有事(あること)を 得(え)たりされは酒(さけ)に中(あたら)さるは飲(のま)さるに過(すき)たる妙術(めうしゆつ)は 天下(てんか)に是なしと云(いひ)けるにそ茫然(ばうせん)とあきれて止(やみ) ける能(よく)此(この)妙術(めうしゆつ)を修得(をさめえ)て桑楡(さうゆ)の暮景を保全(ほうせん)し て優(ゆたか)に寿域(しゆいき)に登(のほる)へきこそ誠(まこと)に人(ひと)の本意(ほゐ)ならめ 徒然草(つれ〳〵くさ)には何(なに)のためにか四十にたらぬほとにて死(し)なん こそめやすかるへしとは云(いひ)けるや実(け)にも寿命(しゆめう)にねかふ所 もなけれはにや下戸(けこ)ならぬこそよけれと云(いふ)かと思(おもへ)は又ふかく 酒を戒(いましめ)て能(よく)其(その)害(かい)を書(かき)つらねたり誠(まこと)に翫(もてあそふ)へき事にこそ 【左丁】 ○婦人(ふしん)多(おほく)飲(のむ)べからず凡(をよそ)婦人は内経(たいきやう)に一七(いつしち)にして 歯(は)代(かはり)髪(かみ)長(なか)く二七(にしち)にして天癸(てんき)至(いたり)七々(しち〳〵)四十九にして 天癸(てんき)絶(ぜつ)すといへり男子(なんし)は一八(いつはち)に始(はしまり)て八々(はつは)六十四に して終(をはる)なりされは始(はしまる)所は男子(なんし)に比(ひ)すれは僅(わつか)に早(はやき) 事 一年(いちねん)にして終(をはる)所は早(はやき)事 十五年(しふこねん)なり然(しか)れは男(なん) 子(し)よりも元来(くわんらい)不足(ふそく)なる事 知(しん)ぬへし神気(しんき)精力(せいりよく)四(し) 肢(し)百骸(ひやくかい)に至(いたる)まて男子(なんし)に比(ひ)すれは甚(はなはた)柔弱(じうしやく)なり内(たい) 経(きやう)に婦人(ふしん)は気(き)に余(あまり)有(あり)て血(ち)にたらず数(しば〳〵)脱血(だつけつ)する を以(もつて)なりといへり是は其 脱血(だつけつ)の上(うへ)に就(つい)て云時(いふとき)は

現代語訳

【右丁】 絶対に飲まなければ再び中毒することはない。そのため今日まで生きることができた。だから酒に中毒しないためには、飲まないことに勝る妙術は天下にない」と言ったので、茫然として呆れてしまった。 よくこの妙術を修得して、晩年の暮らしを保全し、ゆたかに長寿の境地に登るべきことこそ、まことに人の本来の願いであろう。 『徒然草』には「何のために四十にも満たないうちに死ぬのが良いだろう」と言っているが、実際に寿命に願うところもないのだろうか。「下戸でないのが良い」と言うかと思えば、また深く酒を戒めてよくその害を書き連ねている。まことに興味深いことである。 【左丁】 ○婦人は多く飲むべきではない およそ婦人は『内経』によると、一七(七歳)にして歯が生え変わり髪が長くなり、二七(十四歳)にして天癸が至り、七々(四十九歳)にして天癸が絶えるという。男子は一八(八歳)に始まって八々(六十四歳)に終わる。だから始まるところは男子に比べれば僅かに早いことが一年で、終わるところは早いことが十五年である。それゆえ男子よりも元来不足していることが分かる。神気・精力・四肢百骸に至るまで男子に比べれば甚だ柔弱である。『内経』に「婦人は気に余りがあって血に足らず、しばしば脱血するためである」と言っている。これはその脱血の上について言う時は

英語訳

【Right Page】 "If one completely abstains from drinking, there will be no recurrence of poisoning. Therefore, I have been able to live until today. Thus, to avoid alcohol poisoning, there is no better technique in the world than not drinking at all," he said, leaving me utterly bewildered and speechless. To master this technique well, preserve one's twilight years, and ascend abundantly to the realm of longevity - this is truly the fundamental aspiration of human beings. The *Tsurezuregusa* says, "For what reason would it be preferable to die before reaching forty?" But perhaps there is nothing to wish for regarding lifespan. One might think it says "it's good not to be a teetotaler," but then it also deeply warns against alcohol and thoroughly lists its harms. This is truly a matter worth contemplating. 【Left Page】 ○Women should not drink much Generally, according to the *Inner Canon*, women at one-seven (age 7) have their teeth replaced and hair grow long, at two-seven (age 14) the heavenly essence arrives, and at seven-sevens (age 49) the heavenly essence ceases. For men, it begins at one-eight (age 8) and ends at eight-eights (age 64). Therefore, the beginning is only one year earlier compared to men, but the ending is fifteen years earlier. Thus, it can be understood that women are fundamentally deficient compared to men. From spiritual energy and vital force to the four limbs and hundred bones, they are extremely weak and soft compared to men. The *Inner Canon* states that "women have excess qi but insufficient blood, due to frequent blood loss." When speaking about this blood loss...