翻刻
【右丁】
親をしたひ子を慕ひむせび泣居けるがはつへき【?】
事にあらねば互に勇めあひ酒壱丁取出し
五日はハ鮭抔をつくり又はたらの粕漬など
取出し飲食しけるこそ此世人名残りにて【とてヵ】大鼓
三味線取出し調ひ舞ふ有様武士の籠城叶
わずして討死するに異ならず勇み勇し■■【被候ヵ皆々ヵ皆同】也
一向嶋も地方も無し候へ共又々相談いたし斯大風に
【左丁】
四五日五沖へ吹流され迚も日本の地へは寄る事
あるまじ如何成る小き嶋にても兎の住ける
嶋にても苦しからば土のうへにて死すべきとて
夫ゟ袖先へ帆を巻上け中へは帆棟を立テ桁■■【は楫?椀板共?】
櫓三丁束ネ帆の切れを取合十三反ニ拵ヘ【候ヵ】■【ゆ?御?】帆に
巻風に任せて東をさして調り行又はやり
出し拵ヘ【候ヵ】兎や角とする程【「程」消して書き直し】に永村の外はやく