翻刻!料理本の世界

コレクション: コレクション 1

合類日用料理抄 - 翻刻

合類日用料理抄 - ページ 93

ページ: 93

翻刻

【右丁】  入て吉(よし)右の飯(めし)りやうりする人などは料(りやう)  理前に拵(こしらへ)用心(やうじん)に持事とぞ若(もし)右のめし  用意(やうゐ)無_レ之は常(つね)のめしにても良(よし)同くは  黒米のつかぬめし尤能候     夏(なつ)の飯(めし)悪敷(あしく)不成(ならざる)様 一夏の暑気甚敷時分は飯一日はこたへす  或は匂(にほひ)出或はねばり出て遊山観水又は  道中なと掛儀におよふ事あり此時は 一上白米つねの飯(めし)より少強(こわく)拵(こしらへ)能(よく)にえ候て  火を引申と其 侭(まゝ)あたゝまりさめぬ内  に器(うつはもの)に入能うつしおしつけゆげのさ  めぬ様にふたをして置也何ほど暑気(しよき)の  時分にても二日はこたへ申候にえたちて火  を引と其 侭(まゝ)器(うつはもの)へうつすと押(おし)付置とる                  秘伝にて候 【左丁】     料理献立      〇汁(しる)乃類 一  鯉        一ふぐもどき    ふな          あんがう    わかめ         たい                たうふ 一  にんじん     一鳫 鴨    塩の鯛(たい)   いてう大こん              いものくき              よしたけ              うど 一  おろし      一 つゆ    よせたうふ      川ゑび    しめじ        たいらぎ    しほの鯛    あさり 一  鴨におとし    一 小鳥たたき    かぶな        なとう 一  大こんみそやき  一 川ざこ    たうふせん      こほう    うど         大こん    あわびうすくして   なすび               きのこ 一  うど みそやき  一すり汁    うをいれて      がんかもほそ作半分すりて入しほ鳥に               てもなとう汁のごとく 【枠外】 日用料理巻五 【右、このままではテキストにしてよそへ持って行った場合に、一段落ごとのまとまりでコピペ出来ないので、便宜上、上段と下段をわけて翻刻したものを貼っておきます】 【左丁上段】     料理献立      〇汁(しる)乃類 一鯉  ふな  わかめ                          一にんじん  塩の鯛(たい) 一おろし  よせたうふ  しめじ  しほの鯛  あさり 一鴨におとし  かぶな          一大こんみそやき  たうふせん  うど  あわびうすくして 一うど みそやき  うをいれて 【左丁下段】 一ふぐもどき  あんがう  たい  たうふ 一鳫 鴨  いてう大こん  いものくき  よしたけ  うど 一つゆ  川ゑび  たいらぎ 一小鳥たたき  なとう 一川ざこ  ごほう  大こん  なすび  きのこ 一すり汁  がんかもほそ作半分  すりて入しほ鳥にて  もなとう汁のごとく

現代語訳

【右丁】 入れるとよい。右の飯を料理する人などは、料理前に準備して用心に持っておくことである。もし右の飯の用意がない場合は、普通の飯でもよいが、同じなら黒米の搗かない飯が最もよい。 ○夏の飯が悪くならない方法 一 夏の暑さが甚だしい時分は飯が一日も持たない。あるいは臭いが出る、あるいはねばりが出て、遊山や観光、また道中などで困ることがある。この時は 一 上白米を普通の飯より少し硬く作り、よく炊けたら火を引いて、そのまま温かく冷めない内に器に入れ、よくうつして押しつけ、湯気が冷めないように蓋をして置く。どんなに暑い時分でも二日は持つ。炊けて火を引いたらそのまま器へうつし、押しつけて置くのが秘伝である。 【左丁】 料理献立 ○汁の類 一 鯉        一 ふぐもどき   鮒          あんこう   わかめ        鯛              豆腐 一 人参       一 雁・鴨   塩の鯛        いとう大根              芋の茎              よし竹              うど 一 おろし      一 つゆ   寄せ豆腐       川海老   しめじ        平貝   塩の鯛   あさり 一 鴨におとし    一 小鳥たたき   蕪菜         納豆 一 大根味噌焼    一 川雑魚   豆腐銭        ごぼう   うど         大根   鮑薄くして      茄子              きのこ 一 うど味噌焼    一 すり汁   魚入れて       雁鴨細作半分すって入れ              塩鳥にても納豆汁のごとく 【枠外】日用料理巻五

英語訳

【Right Page】 It is good to add them. Those who cook the aforementioned rice should prepare it before cooking and keep it ready as a precaution. If the aforementioned rice is not available, regular rice is also acceptable, but if possible, unpounded black rice is best. ○How to Keep Summer Rice from Spoiling One: During extremely hot summer weather, rice doesn't last even one day. Either it develops an odor or becomes sticky, causing problems during excursions, sightseeing, or travel. In such cases: One: Cook premium white rice slightly harder than regular rice. When it's well-cooked, remove from heat and while still warm and not yet cooled, transfer to containers, pack well and press down, then cover with a lid so the steam doesn't escape. No matter how hot the weather, it will keep for two days. The secret is to transfer to containers immediately after cooking and removing from heat, then press down and store. 【Left Page】 Cooking Menu ○Types of Soups One: Carp        One: Mock pufferfish   Crucian carp      Anglerfish   Wakame seaweed     Sea bream               Tofu One: Carrot       One: Wild goose・Duck   Salted sea bream    Itou radish               Taro stems               Reed bamboo               Udo (spikenard) One: Grated (radish)   One: Broth   Pressed tofu      River shrimp   Shimeji mushrooms   Pen shell   Salted sea bream   Short-neck clams One: Duck drop soup    One: Small bird mince   Turnip greens      Natto (fermented beans) One: Radish miso-grilled  One: Small river fish   Tofu rounds       Burdock root   Udo           Radish   Abalone thinly sliced  Eggplant               Mushrooms One: Udo miso-grilled   One: Ground soup   With fish added     Wild goose/duck finely prepared,               half ground and added               Even with salted bird, like natto soup 【Outside frame】Daily Cooking Volume 5