翻刻
【柱】 趣向帳 八
鯛を身どりて半日ほど漬おく也又醤油にて肴色付いやしきゆへ
焼塩を用ゆる法あり此時は上酒一合五勺上々酢一合酒塩三勺なり
○鮓つねのすし也○当座鮓は随分よき白米にて少しこわめに飯を
たき能さまし焼塩をよきほどにちらし酢を少し茶箭【茶筅】にて打
肴を酢に漬おきそれをならべおしを置ば一夜にてよし但し木くら
げ海老玉子の類はいつれもゆてる也ゆで玉子は小口切也○いり酒は
塩いり也形の崩れさるを第一とすあたらしき肴をつよく塩をして
少しの間おき湯を至極に煮立せいらうにかけ蒸也○塩鳥はとくと
塩を出し事肝要也○鯲は塩ばかりにて能煮て味噌へうつす也
六月
鱠の部
○《割書:あらひ鯉| いり酒》 わさび ○《割書:あわび きんこ|すりいも すいり酒》
○《割書:かんてん|ふのやき玉子》いり酒 ○《割書:きすなけ作り むき蜆|のし瓜 青あへ》
汁の部
○《割書:さゝら汁 鰹すり流し|柚 紫蘇 たで 栗》 ○《割書:青鷺 茄子|牛房せん》
○《割書:こちの皮むき| 岩たけ》 ○《割書:ひや汁 夏大根さいのめ|紫蘇の針 栗の針 焼のり》
冷し煮物の部
○《割書:塩鴨 細さゝげ|いせこ玉子》 ○《割書:蚫 くわゐ|皮牛房》玉子とぢ
○《割書:冷し串子 ふの焼玉子|青大豆 山のいも》 ○鱸のさまし 柚
○《割書:打貝 さからめ| せんまひ》 ○氷凝(こどり) 鯉 ■【栗?】瓜
【柱】 趣向帳 九