翻刻!料理本の世界

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料理物語 - 翻刻

料理物語 - ページ 19

ページ: 19

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「むし竹子」ねを切かは共にたてにをきせいろうにてよくむして色〳〵に きりしらすにてさしみに吉みるくひ▲あはび▲にがひ又▲しいたけ 木くらげな共もり合吉「うきゝ」しらめてしやうがず吉「さゞい」よ なき▲みるくひ▲鳥かひ▲たいらぎのわたなどは作りゆがきてわ さびみそすにて吉「川ちしや」よめがはぎ▲あさつき又はきく の花しやくやくのるいは何れもすみそにて吉「せうろ」ゆがき しらすにて吉「まがめ」よくゆにしてむしりしやうがみそすにてよし さかびてたいあはび▲たら▲さけ▲あゆのしほ引▲からすみ▲かぶら ぼね▲つる▲かん▲かも▲右之内いかにもしほめよきを取合つく りもり候けんくねんぼ其外さくしだいだし酒かけてよし    ▲ 第十二 煮(に)物之部 「いり鯛は」さしみゟ少あつく作り候たいにても▲こいにても子を半 分はつみきり半分はくだきていり酒にすをおとしはしらかし 出しさまにたいも子も入やがてもり候にえ過候へばあしく候 「いりこいも」右之ごとく仕出し候「たいするがには」たいを白やきにして だしたまりにすを少くわへよく〳〵に候て出し候又やきてぶたのあぶ らにてあげ扨に候へばいよ〳〵吉是はなんばんれうり共云 「杉やき」たいをあつく作りをきだしにてみそをこうたてなべに入 にえ候時はこに入まづほねかしらを入にる身は入候てやがて吉どぶ をさして吉かきはまくりたうふねぶか其外作りしだいに入也 「なべやき」みそ汁にてなべにて其まゝに申候也▲たい▲ぼら▲こち 何にても取合候「はもの子いり」だしにしほ又はかげをおとし候【旧板に「すも」と有】少く わへしたて候はもはなますゟあつく作り候子もわたも入吉 「たこのするがに」たこをよくあらひ其まゝだしたまりにすをくはへいほ のぬくるまでよくに申候くろに共云也「桜いりは」たこの手ば かりいかにもうすくきりだしたまりにてさつとに申候也「すいり」だ

現代語訳

「蒸し筍」根を切り皮共に縦に置き、蒸籠にてよく蒸して色々に切り、白酢にて刺身に良し。海松食い▲鮑▲苦貝又▲椎茸、木茸なども盛り合わせ良し。「雲丹」白めて生姜酢良し。「栄螺」夜無き▲海松食い▲鳥貝▲平貝の腸などは作り茹がきて山葵味噌酢にて良し。「川萵苣」嫁菜剥ぎ▲浅葱又は菊の花、芍薬の類は何れも酢味噌にて良し。「薯蕷」茹がき白酢にて良し。「真鴨」よく湯にして毟り生姜味噌酢にて良し。 肴にて鯛、鮑▲鱈▲鮭▲鮎の塩引▲唐墨▲蕪骨▲鶴▲雁▲鴨▲右の内いかにも塩目良きを取り合わせ作り盛り候。けん、くねんぼその外作次第。橙出し酒かけて良し。 ▲第十二 煮物之部 「煎り鯛は」刺身より少し厚く作り候。鯛にても▲鯉にても。子を半分は摘み切り、半分は砕いて煎り酒に酢を落とし、煮立たし出し様に鯛も子も入れ、やがて盛り候。煮え過ぎ候えば悪しく候。 「煎り鯉も」右の如く仕出し候。「鯛駿河煮は」鯛を白焼きにして出し、たまりに酢を少し加えよく煮候て出し候。又焼いて豚の脂にて揚げ、さて煮候えばいよいよ良し。これは南蛮料理とも云う。 「杉焼」鯛を厚く作り置き、出汁にて味噌を溶き、立て鍋に入れ煮え候時は箸に入れ、まず骨頭を入れ、煮る身は入れ候てやがて良し。どぶを指して良し。牡蠣、蛤、豆腐、根深、その外作り次第に入れ也。 「鍋焼」味噌汁にて鍋にてそのままに申し候也。▲鯛▲鯔▲鯒、何にても取り合わせ候。「鱧の子煎り」出汁に塩又は陰を落とし候《旧板に「すも」と有り》少し加え仕立て候。鱧は膾より厚く作り候。子も腸も入れ良し。 「蛸の駿河煮」蛸をよく洗いそのまま出汁、たまりに酢を加え、いほの温るまでよく煮申し候。黒煮とも云う也。「桜煎りは」蛸の手ばかりいかにも薄く切り、出汁たまりにてさっと煮申し候也。「酢煎り」だ