翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

滑稽五穀太平記 2巻 - 翻刻

滑稽五穀太平記 2巻 - ページ 28

ページ: 28

翻刻

【右丁】 打(うち)ならせば。酒(さけ)は上戸(じやうこ)の機嫌(きぐん)にまかせ。やたらに螺(ほら)を 吹(ふき)たてゝ。去来混雑(いざこざ)すでに出来(でき)んとす。然(しか)る所(ところ)へ 霹靂一声(へきれきいつせい)高天原(たかまがはら)より大音(だいおん)に。しばらく〳〵の 声(こゑ)と共(とも)に。天(あめ)の八重雲(やへぐも)をいづの千別(ちわき)におしわけ。 日(ひ)の若宮(わかみや)の霞(かすみ)の御簾(みす)を。さふ〳〵と捲(まき)あぐれば。 大千世界(たいせんせかい)の本主(ほんしゆ)大日天子(たいにつてんし)光明赫々(くわうみやうかくやく)として 高御座(たかみくら)におはします。左右(さいう)につらなる百官(ひやくくはん)には。 明晨烏大尽(あけぼのゝうたいじん)。東雲茶大甚(しのゝめのちやだいじん)。横雲帯奈権(よこくものたいなごん) 【左丁】 村雲中名言(むらくもちゆうなごん)。初雪少々(はつゆきせう〳〵)。霙細少(みぞれのさいせう)。黄昏豊籏卿(たそがれのとよはたきやう)。 夕霧風速卿(ゆうぎりのかざはやきやう)。左代弁春雨(さだいべんはるさめ)。右代弁糠雨(うだいべんぬかあめ)。天河原(あまのがはらの) 彦星(ひこほし)。其外(そのほか)二十八宿(にしふはつしゆく)。九曜星官(くようせいくはん)。五方羯諦(ごほうぎやうてい)。四直(しちよく) 功曹(こうそう)。馬張(ばちやう)。温関(うんくはん)。の四元師(しげんすゐ)より雷公雷母(らいこうでんぼ)にいたる まで。あられの如(ごと)く並(なら)び。露(つゆ)のごとく日光(ひかつた)たり。かくて 雷公稲妻(らいこういなつま)の鞭(むち)をとり。風神(ふうじん)大(おほ)うちはをさし揚(あげ) 猶(なを)も東西(とうざい)〳〵と警蹕(けいひつ)せしは。あきれて見(み) あぐるばかりなり