翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

五たいそう - 翻刻

五たいそう - ページ 10

ページ: 10

翻刻

   これかかやなら 【これが茅なら】   よい金であらふ あたまのけを かまにてかる 【鎌にて刈る】  おれは   米の   なる木   にして   ほしい なんとしてこんな ちいさいかみそりで ははかゞゆくものではない かまにてあらましかりて のぢかみそりにてきよ ずりをしてやう〳〵十日  【清剃り: 一度剃った上をさらに丁寧に剃ること】 ばかり【「り」の肩に「゛」有り】にてあたまを半 ぶんほどすりけりまづ〳〵これ にてすこしきがはれたり今日 よりしてはほつたいの心なりとて  【法体の心】 だいだほうしとなをあらため  【大太法師】 たまふとかや

現代語訳

「これが茅なら良い金(収入)であろう」 頭の毛を鎌で刈る。 「俺は米のなる木にしてほしい」 「何としてこんな小さいかみそりでは、はかどくものではない」 鎌で大体刈ってから剃刀で清剃りをして、ようやく十日ばかりで頭を半分ほど剃った。「まずまずこれで少し気が晴れた。今日からは法体の心である」として、大太法師と名前を改めたということである。

英語訳

"If this were grass, it would make good money!" Cutting the hair on the head with a sickle. "I want to be made into a rice-bearing tree." "How can we make any progress with such a small razor!" After roughly cutting with a sickle, they shaved cleanly with a razor, and finally in about ten days they shaved about half of his head. "Well, this has cleared my mind a bit. From today on, I have the heart of a Buddhist monk," and so he changed his name to Daitahōshi (Great Monk).