伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 池上家資料 (1) 3

乍恐御内々子委奉申上度口上書 - 翻刻

乍恐御内々子委奉申上度口上書 - ページ 7

ページ: 7

翻刻

 尤弥太郎義ハ其励【砌の誤記ヵ】酒酔候振ニ而  其場江ハ立寄不申候枝伐仕  不舞候得ハ直様弥太郎弥治右衛門  多平治杣共ニ彦右衛門宅江寄合  昼七ツ頃より夜四ツ頃迄致酒食候  得共弥市ハ一向両度共相省相  招不申候 一拾八ケ年已前三月伊七家下高  土手岸土落候間土留ニ端石取  度候間為取呉候様彦右衛門伊七へ  相頼候処伊七答ニハ此方ニ茂普  請之心得候間追而石垣取申度候  間其義無用与申候へハ彦右衛門申  様貴殿御入用之節ハ何時成  共取方付可申間土落迷惑  致候間為取呉候様達而無心  被致候間貸遣候処以之外四尺  程之高石垣取候間其様に  石垣取候而者迷惑之由相断  申候へハ御入用之節ハ取払可申

現代語訳

もっとも弥太郎については、その時酒に酔った様子で その場へは立ち寄らず、枝伐りも しませんでしたが、すぐに弥太郎、弥治右衛門、 多平治らの杣(木こり)たちが彦右衛門宅へ集まり、 昼七つ頃(午後4時頃)から夜四つ頃(午後10時頃)まで酒食をしました が、弥市は全く両度とも除かれて 招かれませんでした。 一、十八年前の三月、伊七の家の下の高い 土手の岸が土崩れしたので、土留めのために端石を取り たいので、取ってくれるよう彦右衛門が伊七へ 頼んだところ、伊七の答えは「こちらでも普請の 心積もりがあるので、追って石垣を取りたいので その件は無用です」と申しましたが、彦右衛門が申すには 「あなたがご入用の節はいつでも 取り方を付けますので、土崩れで迷惑を しているので取ってくれるよう」しきりに無心を されたので貸し遣わしたところ、思いのほか四尺 ほどの高い石垣を取ったので、そのように 石垣を取っては迷惑だと申し断り ましたが、「ご入用の節には取り払います」