翻刻!江戸の医療と養生

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うそなるべし - 翻刻

うそなるべし - ページ 15

ページ: 15

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【右丁】  しを代(よ)に伝楽(でんがく)とよび習(なら)ひけり予(よ)が禿髪(こども)の  ころまで伝楽(でんがく)と所々(しよ〳〵)のあんどうにもしたゝめ  ありしがいつしか田楽(でんがく)と書直(かきなを)しけり此(この)ゆへに  でんがくなるべし  一節(いつせつ)に田楽法師(でんがくほうし)よいふ猿楽(さるがく)あり此(この)すがた  に似(に)たるといふせつあれとも非(ひ)なるか ▲湯婆(ゆば)  出羽(では)の国(くに)田河郡(たかはこほり)湯殿山(ゆどのさん)は日本(にほん)の霊山(れいさん)なり 【左丁】  参詣(さんけい)の人(ひと)おふく尤(もつとも)登山(とうさん)は精進(せうじん)けつさいにて  四季(しき)ともにとうべる【意味不明】物(もの)なし山中(さんちう)なれば麓(ふもと)  泊(とま)りやにても料理草(りやうりぐさ)【艸】にはこまりける其中(そのなか)に  金糸屋(かないとや)といふ旅人屋(はたごや)老女(らうぢよ)豆(まめ)を引(ひき)製(せい)して  さま〴〵に工(たく)み油(あぶら)にても揚(あげ)などして向(むかふ)づけ  ひらなどに用(もち)ひ食(しよく)させけるその味(あぢ)上ひん  にてよろしく心(こゝろ)あるものは其(その)製(せい)しかたきゝて  所々(しよ〳〵)にてあるひは角(かく)につゝみ又(また)袋(ふくろ)のさまにして

現代語訳

【右丁】 これを代々「伝楽」と呼び習わしていた。私が子供の頃まで「伝楽」と各所の行灯にも記されていたが、いつの間にか「田楽」と書き直されるようになった。この理由で田楽というのであろう。 一説には田楽法師という猿楽があり、この姿に似ているからという説もあるが、それは間違いであろう。 ▲湯波 出羽国田川郡湯殿山は日本の霊山である。 【左丁】 参詣の人が多く、もっとも登山は精進潔斎で、四季を通じて殺生したものは食べない。山中なので麓の宿屋でも料理の材料には困っていた。その中で金糸屋という旅籠の老女が大豆を挽いて製造し、様々に工夫して油で揚げるなどして向付けや平皿などに用いて食べさせていた。その味は上品でとても良く、心ある者はその製造方法を聞いて、各地で角に包んだり、また袋のような形にしたりして

英語訳

【Right Page】 came to be called "dengaku" (传楽) through the generations. Until I was a child, it was written as "dengaku" (传楽) on lanterns in various places, but at some point it came to be rewritten as "dengaku" (田楽). This is likely the reason for the name dengaku. One theory says there is a form of sarugaku called dengaku-hōshi, and it resembles this performance, but this is probably incorrect. ▲Yuba (Bean Curd Skin) Mount Yudono in Tagawa District, Dewa Province, is a sacred mountain of Japan. 【Left Page】 Many pilgrims visit, and climbing the mountain requires ritual purification and abstaining from meat - no living creatures are consumed throughout the four seasons. Being in the mountains, even the inns at the base had difficulty with cooking ingredients. Among them, an elderly woman at an inn called Kanaito-ya ground soybeans and processed them, devising various methods such as deep-frying in oil, using them for mukōzuke side dishes and serving plates. The taste was refined and excellent, and those with appreciation inquired about the manufacturing method, wrapping it in squares in various places, or making it into pouch-like shapes