翻刻
仏たちのうへ付給ひし
人のたね五 ̄ツ月めより人間の
かたちとなるゆへとびからすの
うれひをさけんとせきだいや#1
はちへうへかへてそれ〳〵に
そだて給ふあさはん
乳のかはりに米を
とぎし白水をかけて
子たねのこへとし給ふ
はくぜつかう#2ではぜにか入るゆへの
御けんやくなりきめうてうらい
とらがによらい【?】のおてしたちも
このしまへ来りてうへかへ
たる子共をもちはこび
なとしてほとけたちの
てつだいをする
〽御ちうげんじやが【御忠言じゃが】
ちよつとおたつね
申ませうあか子の
なへよりだん〳〵と
人の木となるは
きこへたがいつまでも
はちうへでゐては
第一あるく事が
ならずふじゆふな
ものなり
これはいかゞ
答曰
〽人けん三十にして
立 ̄ツといふ事あり
立は断(たつ)なり三十才にして
はちうへのねがきれて
これよりあゆみならふ也
日本にては二三才のころより
あゆみならへとも此しま
にては三十才にてやう〳〵と
人に手を引かれて
あんよはじやうず
ころぶはおへたといつて
立ならふ也三十より
下にては木もしまらぬ
ゆへはちうへをはなれても
一本つかひにはなりがたく
しれゆへ三十才にて
はやほんとうの
人となるしかし
はちうへの
うちでも
あるかれぬと
いふ事がない
でもなし
たん〴〵
つぎを
見たまへ
〽あか子かおきやァ〳〵となくゆへおたまり
ますそ〳〵といつて
あるく
〽生れる
ときは
何の事は
ねへ
もくら
もちの
やうだ
げな
〽だれかあか子のなへを一 ̄ツ本うつちやつておいた
大かたてめへであらふイヤサわたくしでござりますと
はやくしやく
じやう
しろ
ヱヽ
〽おしやくさまの
たんじやう
〳〵
【道しるべ】
子種植付場所
大日如来丁場