翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南瓢記 - 翻刻

南瓢記 - ページ 9

ページ: 9

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【右側】 壱寸つゝも深く指の跡付にそあらぬ事共 取交てけふは命の限成りあすは藻屑(もくす) と成果るか迚も可死約束ならは何国の 浦へなりともたとり着生死の程も 定度落涙数行におよひ猶も太神宮の 御加護にて人里近く寄給へと御鬮を捧 漂行内誠に神の御助にて霜月十七日 明方朝日と共に一里計未申の方に小さな 【左側】 島山を見付し故此島へと心さし程なく 島きわまて漕寄けるか是迄段々の 難風にて船の上ふち開き五寸七寸つゝも ゆるみ用意のしゆろ縄にてもしりを 懸此所まては来りしにあか水七八尺も 入もしりも切もはや船も乗かたく此末は いかゝせんと先十六人とも舟櫓へ上り夫より 島の小高き山へ登り四方八面目の及ふ