翻刻
(九)聖人(せいじん)食事(しよくじ)の慎(つゝしみ)論語(ろんご)を証(しよう)す
(十)毎日(まいにち)の食(しよく)を節(せつ)【左ルビ「ほどよく」】にすべき事
(十一)乳味(にうみ)を以(もつ)て子(こ)を育(そだつ)る心得(こゝろえ)
(十二)婦人(ふじん)妊娠(にんしん)食物(しよくもつ)の禁(いましめ)
(十三)四足(しそく)を食(しよく)する戒(いましめ)
(十四)異薬(ゐやく)奇品(きひん)を用(もちゆ)べからざる戒(いましめ)
(十五)諸食(しよしよく)喰合(くいあわせ)品目(ひんもく)
目終
【左頁】
食事戒
東武 高井供寛思明著
天地(てんち)生類(しやうるい)を蒸出(むしいだ)し。又/是(これ)が為(ため)に其(その)食(しよく)を生(しやう)ぜ
しむ。造化(ざうくわ)の濃(こまやか)なる不測(ふしき)自然(しせん)の至妙(しめう)也。されば
乾坤(けんこん)のあいだに生(しやう)ずる人畜(じんちく)。鳥獣(てうじう)【左ルビ「とりけもの」】魚鼈(ぎよべつ)【左ルビ「うほかめ」】より
蚤(のみ)蚊(か)蟻(あり)螻(けら)の細小(こまか)なるまて。其/生(しやう)あればその
食(しよく)あり。しかうして食(しよく)は性命(せいめい)【左ルビ「いのち」】を保(たも)つの根元(もと)。食(しよく)
現代語訳
(九)聖人の食事に対する慎重さについて『論語』を証拠とする論
(十)毎日の食事を適度にすべきこと
(十一)乳で子を育てる心得
(十二)婦人の妊娠中の食物の禁忌
(十三)四足動物を食べることへの戒め
(十四)珍しい薬や奇妙な品物を用いてはならないという戒め
(十五)様々な食物の食べ合わせ品目
目次終わり
【左頁】
食事戒
江戸 高井伴寛思明著
天地が生き物を生み出し、またその生き物のために、その食物を生じさせる。造化の精妙さは測り知れず、自然の至妙である。だから天地の間に生まれる人間や家畜、鳥や獣、魚や亀から、ノミ、蚊、アリ、ケラといった微細なものまで、その生命があれば、その食物がある。そして食事は生命を保つ根本である。食事
英語訳
(9) A discourse proving from the Analects the sage's prudence in eating
(10) On moderating daily meals appropriately
(11) Guidelines for raising children with breast milk
(12) Dietary prohibitions for pregnant women
(13) Precepts against eating four-legged animals
(14) Precepts against using exotic medicines and strange items
(15) Food combination items for various foods
End of Contents
【Left Page】
Dietary Precepts
Edo Written by Takai Tomohiro Shimei
Heaven and Earth give birth to living beings, and in turn cause food to be produced for them. The subtlety of creation is immeasurable, the supreme mystery of nature. Therefore, among humans and livestock, birds and beasts, fish and turtles born between heaven and earth, down to the tiniest fleas, mosquitoes, ants, and mole crickets - where there is life, there is food for it. And food is the foundation for preserving life. Food