翻刻!江戸の医療と養生

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病家要論 三冊(上・中・下) - 翻刻

病家要論 三冊(上・中・下) - ページ 23

ページ: 23

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【右丁】 世間に用ゆるきりもぐさは其 性(シヤウ) するどにして悪(アシ)し ○青艾(アヲヨモキ)をもみかためて毎(マイ)-朝 呑(ノメ)ば 百(ヒヤク)-病を生(シヤウ)ぜずと。用る人あり生(ナマ) なるものを空腹(スキハラ)にさい〳〵呑(ノメ) ば毒なり   ○灸(キウ)【この條の「炙」は誤記と思われる】《割書:六条》  灸(キウ)-穴(ケツ)は老(ラウ)人 少(セウ)人。人々の長短(テウタン)肥(ヒ) 【左丁】 痩(ソウ)。手足(テアシ)胸腹(ムネハラ)に至(イタ)りては同(ドウ)-指(シ)-寸(スン) も同(トウ)-身(シン)-寸(スン)も各別(カクベツ)ちがふ生(ムマ)れつき もあるほどに灸(キウ)-点(テン)はむつかしきも のなり。灸するときは先 ̄ツ上(カミ) から下(シモ)へする也。男は左(ヒダ) ̄リ女は右(ミギ)よ り先 ̄キ にするなり ○灸を一 壮(サウ)二壮といふ。壮は壮年 の壮にて人の年三十 計(バカリ)を壮といふ

現代語訳

【右丁】 世間で使用されている切りもぐさは、その性質が鋭すぎて悪い。 ○青艾(生のよもぎ)を揉み固めて毎朝飲めば、あらゆる病気にかからないという。これを用いる人がいるが、生のものを空腹時に細かく刻んで飲むのは毒である。 ○灸《六条》 灸穴(つぼ)は老人・若者、人それぞれの身長・肥 【左丁】 痩、手足・胸腹に至っては、同身寸法も各人で違う生まれつきがあるので、灸点を決めるのは難しいものである。灸をする時は、まず上から下へ行う。男は左から、女は右から先に行うものである。 ○灸を一壮、二壮という。壮は壮年の壮で、人の年齢三十歳頃を壮という。