翻刻
【右丁】
は酢(スユ)く皆々腹はりむねいたみ酒にゑひたる心地し
て眼くらみ甚くるしきなりされ共死にもせず後に
此木のみを尋は大毒也臼に入て能くだき大川に
入れはいろ〳〵の■流出るを猟師とも魚をひろひ■ふ
とかやその名を聞しなれ共今は覚ず也扨此国甚
あたゝか成所にて夜前より と(と)んざ一ツにて居るといへ
共中々さむからす爰を以て考ゆれば南ノ国に相
違なし然るに其日五ツ半頃と思ふ時分又異形
【左丁】
之者五六人来り何かといへともさらに分らす此
方より云事も一向通じたる躰もなし砂をな
らして我々は日本人也と書て見せてもかむり
ふりて一向はからぬ様子也是に依て親ゆひをさし
出して頭ば。な前やと手にて問へは是は合点(ガテン)
行してやうなづきたり扨口にゆひを入レ腹の空
たる事を。しかたすれば是もうなつきたり
さて我々も何とか相談の躰にて何やらん云合て