翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐泊リ孫七物語 - 翻刻

唐泊リ孫七物語 - ページ 26

ページ: 26

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【右丁】 弐人共に中々おどる気はなけれとも又思 ひ直して是悲なくも口から出次第のう たをうたいておどりけれは日本人を見ると て入替り追出し芝居にことならず其後 は弐人をかごにのせて在々所々を連廻り 食事も食頃にして酒なども呑せて置。けに 斯て其年はそらろくの内にて小き湊にて 酉の年を取翌戌の年に此所の正月の祝 【左丁】 儀を見たり年の餅と見へて餅米にいもをまぜ 白きは白砂糖をつきませ黒きは黒砂とふ をつきまぜて平めになし角(カク)に切なとして年 の始をことふくとぞ見へたり時に今の弐人 残りし者ともは幸五郎孫七といへり孫七幼少 より筑前国太宰府天満宮を信仰(シンコヲ)しけるか 別して此度異国に流されしより身命を投 打て祈願し少しの間おこたる事なし然るに