翻刻
【右丁】
戌の二月初にまた〳〵弐人を舟にのせて此小き
湊をこき出す此舟にハ。としばいなる女弐人船
子七人都合十一人乗組て有也其方角の湊
々を見せなどして南をさして乗廻る此船 路(ジ)
何ほど有背しと考へ見るに凡三百余里計り往
て岸に着岡に上り其日一日路あゆませていり
んかわといふ大なる人里に着けり此いりん川
と云所は前に大川有て此川筋之下はばんしやう
【左丁】
まはしと云所を過て流は海にでるとかや
此国の人は其長さ六尺余りに見へて耳に
穴有り真鍮をさけたり女は耳の輪二つさ
げたるも有り髪は赤くちゞみ目の色薄
白し男は皆はだかにて腰の廻りに少し絹を
まとい背中から胸もやうは雲龍或は唐師
子虎の類絵かきいれほくちとする腕も唐草
のもよふを書いれたり女は羅紗を着る髪は