翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐泊リ孫七物語 - 翻刻

唐泊リ孫七物語 - ページ 32

ページ: 32

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【右丁】 ずくなく暫らく打伏枕もあげざりけれは舟子 共是も又死するならんと思ひけん船頭練薬 を以て来り孫七が口えのませんと水をいれんと しける時孫七むつくとおき上れはきやつらも あんどの思ひをしけると見へたり孫七は悲(カナシ) しき中にもおかしき次第也此海上は行通ふ 船多くして見なれぬ帆をかけ吹流しを立 左右へ走ル違ふ船数多なり扨中の日(ヒ)数凡四十二日 【左丁】 天気もよく打 続(ツヾキ)船はかも行と見へて 海路凡二千里もや有つらんと思へり爰に 大成湊有しからも広き川口也此川に船走 り二■それより直に川中を十里計り乗行て また爰に湊有人家も数多有ける斯て爰に 着キ碇をおろし橋舟を下してかの乗せたる 男女を方々に連まはり売様に見へける此所は 黒坊国かいだにト言国の内なり此舟着在家