翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐泊リ孫七物語 - 翻刻

唐泊リ孫七物語 - ページ 34

ページ: 34

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【右丁】 聞扨孫七も問屋に揚つて思ひけるは今迄 諸々を廻りてうきかんなむに身を労せしか かゝる所はあらさりし也自然日本へ帰る事もや とすへたのもしく思へり扨孫七さかやき 長くのひいろ黒く成りて以前の姿は少し もなかりけり扨又日本人を珎らしく思ひける にや此家の主奥より出る家内の者も皆立 出て我を見物する也其時我日本の勢ひを 【左丁】 見せんと目を大きにむき出し口を広くし 少々成り共■たを高く見せたりきやつら我 を見てみな〳〵笑ふ我また家内の人を見るに 老女壱人有り若き女弐人有其姿生た観音を 見るに似たり台所と思しき所には下女と見へし 女も有り夫より我を台所に連行食事などを あたへり下男と見へし者十二三人有手伐と見へ し者弐人都て家内人数多し分限有とは見へた