翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐泊リ孫七物語 - 翻刻

唐泊リ孫七物語 - ページ 35

ページ: 35

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【右丁】 り亭主と思ひし人は居間の上座に居る後に其名 を聞はたいこん官と言《割書:三十計|り也》妻女の名ははきんとんと言 よし《割書:十八才ト|》聞常に居る所奥とふくして家内の下々 見る事あたわず当春此家に嫁入して来りしと 聞へる亭主の弟にかんぺんと言又壱人の名をひやう こうと言也此弐人家内万事を司どり諸事才 判して呉服諸品を商ふ大居なり下人十三人 有其中に三人は黒坊其名をあれん。もふせり。 【右丁】 かうせん。と言て是■(トヲ)は朝夕の食子を炊く 役なり下女三人有り其名をひゆん。うきん。ほ きんと言也是も黒坊の女なり孫七が名を常に 日本(ジツポン)に(ジ)つほんとよひけり此家に養れて年月 をそ送りける初めの程は言語互に通せされ共 物事仕形にて手伝しけるか年月次第に重る に付て追々言葉も聞ならひける別して■ 前とて家内いそかはしく有ければ家内の