翻刻
【右丁】
さん成事いわんかたなし其外盆おどり■しと様々
有て賑はしき事共也新き仏有所には十三日の
夜より廿日の夜迄花を立て備〴〵香たきて毎日
参詣して孝心をつくす事此世居ますことく
成り然るに八月の末頃近所に有ける主人の一族
死したり是によつて孫七を手伝の為に遣わしたり
孫七行て其そふれいのさまを見るに棺桶(クハンヲケ)に
あらす箱也其箱の長さ凡一間程有る横
【左丁】
二尺五六寸にして深さも同し程有 厚板(アツイタ)を以て
ふたをす箱の内金箔を置也ふとんを敷 枕(マクラ)をさ
せ四つかさねの衣装を着せ頭巾をきせるた
ばこ盆迄も入死人をあおなけにねさせふたの浦に
も金箔をおき釘四本にてふたを打付る絹にて
上を徒々(ツツ)み廻してさて墓所へかき行地を少し
堀てくわんをおさめぐるりに石を積白にてぬり其上
を石の板瓦にてしきつめ其上に西表にして石の