翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

唐泊リ孫七物語 - 翻刻

唐泊リ孫七物語 - ページ 8

ページ: 8

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【右丁】 つよけれは是をよけん為十月初まて小 渕之湊に滞留す十月十四日の夜水夫 弥吉と言ものふしぎの夢を見る其姿 内裏きさきのごとく十弐ひとへを召れ たる御方どらの間の神棚ゟ立出たまひ 我わ小渕の湊に待べしとの給ひ岡の方 へ飛去給ふ異香(イカウ)四方にくんじてゆめはさめ にけり弥吉不思議に思ひけれとも若き者の 【左丁】 なまじいなる事を言出してちやうろ■【へヵ=嘲弄】しら れんも口をしかるべし殊更明朝は舟を出すへき とて綱手の用意もある中にいらさる事を いふまじと思ひ留りぬ是後弥吉ものか たりしける小渕湊に船を入るには奥州の東 に当つて金花山の際廻りて入湊なり 此金花山は地方より海上三里沖に有嶋 の廻り五里有金銀すいせうをいて築たる