翻刻
物(フツ)ニテ至(イタ)ツテ上 品(ヒン)ニシテ形(カタチ)マタ異(コト)ナリ古代(コダイ)神工(シンコウ)
ノ物(モノ)ニテイカナラ物トモシル人ナシ大和国(ヤマトノクニ)唐院
村ノ山中ニテ狐(キツネ)ノ穿出(ホリイダ)セリト又 奇(キ)ナラズヤ形(カタチ)
図(ヅ)ノゴトシ
安永元年秋八月 和州(ワシウ)虎隠村山中 野狐(ヤコ)コレ
ヲ穿出(ホリイダ)ス浪華(ラウクワ)蒹葭堂(ケンカドウ)珍蔵(チンゾウ)ナリ
石剣頭(セキケントウ) 五
其(ソノ)形(カタチ)鉃鎚(カナヅチ)ノ頭ノゴトクニシテ石(イシ)ナリモツトモ上古(ジヤウコ)ノ
神物(シンブツ)神作(シンサク)ナリ大サ長四寸 或(アルヒ)ハ三寸 巾(ハバ)大サトモ
現代語訳
物にて至って上品にして形もまた異なり。古代神工の物にて、いかなる物とも知る人なし。大和国唐院村の山中にて狐の掘り出せりと、また奇ならずや。形は図の如し。
安永元年秋八月、和州虎隠村山中、野狐これを掘り出す。浪華蒹葭堂珍蔵なり。
石剣頭 五
その形は鉄槌の頭の如くにして石なり。もっとも上古の神物神作なり。大きさ長四寸、或いは三寸、幅の大きさとも