翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 15

ページ: 15

翻刻

【右側】  は老人戸を明るゆへ我々日本人にて此所に上陸し  難儀の次第申けれとも言語わからす仕方をさとりしや  主人とおほしく伏ゐける人に何かと申せは主人若き  人と見へしか日本人七人を外に出し木の下に牛の皮を  敷休せける誠に懇ともいふはかりなし明れは十七日の朝  隣の家より呼寄せけるゆへ七人参りしに白水のやうなる  物を小丼八ッ目斗入あたへ又麦菓子体の物を与へその 【左側】  二品朝昼受也朝飯也のようすにて有ける右の品にて  少し飢をしのぎ其後世界の絵図を見せ双方より  物いへともわからず国所印あれとも横文字にて猶分らす  日本人と申事はさとり居けるゆへ最初に指にて押へ  長崎と申ける故身長崎と答ける其内前夜戸を敲し  家より呼に参り又々七人ともに参りしに隣家にて与へける  丼の白水菓子昼飯に与へし故皆々是を食して腹