翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 18

ページ: 18

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【右側】  本宅ゟ持運来る 去丑十月中日本の地をはなれ  当寅三月迄灘中に漂流し飢餲して身心大に  悩みしか此節はしめて人家に宿すといへ共上陸して  今二三日の事にて何程にも気色勝れす翌朝起上り  及すして臥居けれは其家の老母悴に向ひヶ様なる  病人を連参り如何する事にやと小言たら〳〵太吉  を指さしその家の主人我子に申事太吉悟り聞居たり 【左側】  あるしの申は鬮当りなれは致かたなき事と申様なる  事と聞へける然るに四五日して其所の目明しのよし  役名コンハンヤアロトリテ此家に来る太吉伏居けるを起し  其話酒給候やと申仕方しける故給候と仕方しけれ  は手を取引立けるゆへ辞宜しけれとも聞入すして  一丁斗り酒屋へ連行硝子茶碗日本火入波にして丈  高き大茶碗酒一盃呑せける此茶碗の名バスと申