翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 26

ページ: 26

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【右側】  致しける茨を山より切出し枝〳〵を垣にかき付る也  所〳〵に縄のかはりに牛の皮をさきたるをもて結付る  五穀なき国なれは索ふ共米なし 一八九十月の比ゟ此里の人ムチヤヘンテ〳〵と申事あり何事  かと思ひゐけるに十一月中旬比大なる納屋掛二軒出来  て其内酒店団子餅店煎たる肉店生肉店其外に  いろ〳〵あり其所の人は元来十里程も山奥より親類 【左側】  懇意物をたより出る又牛取の節の泊宿山中所々に  立並たる家守其外の村〳〵より此所へ寄集り七八日  の間大賑事致しける中に十間四方矢来を結ひ  其内に大なる犢の向額に白銀十程包にして結付置  其犢を打擲して大に怒らせ猛なるところ所へ人取懸り  右の白銀を取のりけ事致すを遊具とするもあり  酒に酔拍子を取踊るもあり又そこ爰にて博奕するも