翻刻
【右側】
ありさま〳〵の事にて日々遊楽也馬にのり駈遊ふも
あり琵琶弾うたふもあり音曲琵琶斗也
此事一年に一度あり是冬至の時ならんか前以
ムチヤヘンテ〳〵と申ゐたるは大勢出人有て賑ふ事を
申事也しカリホルニノサントウカ日本人始てかの地に上陸
の節せわに成し二軒家よりは太吉主家ゟ一軒先
隣に此時出宿兼て建置ける上陸の時絵図見せ
【左側】
たる人の方也名シチと申船大小持り
一三月十八日ゟ此所のせわに成此家の厄介に成露命は
繋居けれとも食物と申ては日本にて人の喰へき物にても
あらす畜類の乳汁を人の手にて絞り出しその畜類の
養にて万民世を渡る其牛を情なくも朝夕に殺し
是を食用する事人たる者のなせる業にあらし
畜生道とも言へき《見せ消ち:境|竟》界にて人情はあれとも命