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【右側】
渡海船中の兵粮三日三夜の夫たけの給もの
与へけるゆへ何なく便船の談し届きぬ扨又
チヨウサンの方へ暇乞に参りしに主人はしめ家内
娘たち迄声をあけて名残をおしみ又外々
懇意に成せわに成し家々有付主人家は勿論
いつれも長〳〵の名染の別れをおしみて其節は
異国人たり共殊勝に哀を催ける扨三日三夜の
【左側】
つもりにて有ける■積り三日めに着船しける
向へと申はマサタランと申所にて大なる湊也此マサ
タランと申所はヲランダヲロシヤイギリスジヤカタラ《振り仮名:ホツ|○○》カリヤ
アメリカ諸国の舟に産物を積越交易する津方
也便船着岸して浜辺に上り其船頭伴ひヲラ
ンタ出張所と聞伝し大なる店方問屋へ参けれは
主人一向引受る事を断てよせ付す依てせん