翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 30

ページ: 30

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【右側】  渡海船中の兵粮三日三夜の夫たけの給もの  与へけるゆへ何なく便船の談し届きぬ扨又  チヨウサンの方へ暇乞に参りしに主人はしめ家内  娘たち迄声をあけて名残をおしみ又外々  懇意に成せわに成し家々有付主人家は勿論  いつれも長〳〵の名染の別れをおしみて其節は  異国人たり共殊勝に哀を催ける扨三日三夜の 【左側】  つもりにて有ける■積り三日めに着船しける  向へと申はマサタランと申所にて大なる湊也此マサ  タランと申所はヲランダヲロシヤイギリスジヤカタラ《振り仮名:ホツ|○○》カリヤ  アメリカ諸国の舟に産物を積越交易する津方  也便船着岸して浜辺に上り其船頭伴ひヲラ  ンタ出張所と聞伝し大なる店方問屋へ参けれは  主人一向引受る事を断てよせ付す依てせん