翻刻
【右側】
中の見知越にて生得心入能人にて此節日本
人四人跡へも先へも行に行れす難渋の折から
仮にヒロトの情にて四人共に相応の家に有付ける
異国舟の中にて一向湯水与へす強て乞けれ
は綱の末にて打擲する者二人有けり情なき
目に逢し日本人の苦痛言語に絶て歎ヶ敷
事にて有ける其一人のわる者名アラナ
【左側】
破船後ワイマハシに入聟に成けるか程へず
して博奕に打まけ又は悪事も有之所の
者聞入しして役場へ達ける末に大なる
鉄くさり二広なる両端に足入る所あり
それに錠をおろし置暫く咎にあひぬ其末
マサタランにて太吉蔵家役の節は右のアラナ
外舟の有主に成太吉にこびへつらひして