翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 34

ページ: 34

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【右側】    居たる船中にての剛気と今の諂ひ替るは世の    中也と思ひける又一人のわる者の名太吉忘けり    此者は外の小舟の船頭に成近国乗廻り居    候内難船して其者一人は死亡したるのよし    伝へ聞ける 一日本舟の船頭善助是はサンホセにて其所の役人  方へ居けるか役人役用にてサンホセよりツイマハシへ出 【左側】  出張の砌供して参りしに灘中にて荷物積取し《振り仮名:イシ|イスパニヤ【朱】》  ハンヤ舟破船して舟人ちり〳〵に成し其訳を承り  荷物酒砂糖積取れたる訳合主人へ語りしゆへ  役人の威光にて船頭ゟ荷物の弗銀致させ銀  貰ひける其銀所持し主人せわしてマサタランへ親類  懇意の方へ添状出しけるゆへ厚くせわし善助と  阿波の初太郎はマサタラン逗留纔三十日斗にして