翻刻
【右側】
年中濡伴股引計りにて働寒暖うれい
なしといへ共四五月比暑気甚し
一家造りサンホセの剛家同様にて二階三階あり
土間敷込瓦にて何も替る事なし夜臥所は
一人つゝの床あり又夫妻の寐所それ丈広く
床の上には葦を敷又色々の物共に両方より釣
たる如くしてあれは和らかにて中くぼに少し
【左側】
体落込やうに有也
一蚊多し夜々臥所の上蚊張を掛るは四本柱を
立屋根付にて屋根のぐるりの廻りには千日紅の
花のやうなる房をさげ花やかに有之上床の上に
差渡し候もの也
一此所剛家大客の時はいつくも同し土間也其節
は巾壱尺五寸位の長さ二間三間段々の板床あり