翻刻
【右側】
所を地方と申事船頭申その夜一夜を明し
五十一日めの朝島か雲かと思しきを見る夫より
九日走り通しにて五十九日めにイシハンヤのマネラ
に着碇を入たり此大湊イキリスアメリカアソブリコ
ヲランダイタリヤアノメヒカノジヤカタラ唐土舟皆大船
はかり此地の産物米砂糖多葉粉枝木買積
に数艘かゝり居候太吉便船灘懸りに居る
【左側】
ある日島へ上り見るに大なる寺あり寺の惣構
四方四丁有惣高塀其境内に日本寺の様なる
本堂見へす其内に段々家あり海辺の方へは
長破戸筋に立石火矢十長挺備ある此所舟繋き
場に古き石火矢を押建ある塀めの水はき
戸井同断古き石火矢用ひある此寺裏表に
鉄炮の番あり寺へ行道の橋三間の橋三ッ過