翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 5

ページ: 5

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【右側】 難風にあひ遁れかたき荒海となりしまゝに 伊豆国網代とかや申所へ跡戻り破損道具の類 夫々修覆の間暫逗留し十月六日同所出帆 同九日相模灘にて又々烈敷逆風にて此時こそ 遁ましく詮方なけれは十三人の舟子共神仏に 誓ひ髪を切祈るの外他事なし依て又しも伊豆 網代へ乗戻しそこの湊口迄乗付しに其時は 【左側】 又雨風つよくして湊へ舟乗入る事凡夫の力に 不及岩石巌々たる海手に舟吹付けなは忽ち 舟は微塵に砕け散り大海の塵ともなりなんと すべなく今吹付んとせし時下総国成田不動尊一 難をのかるゝの順風を囉けるに御加護の順風吹出し 岸際遥に吹はなしけるに少しは心も安まり碇を 入しに綱屆かす綱三房迄繋合すれとも船