翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 6

ページ: 6

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【右側】 とゝまされは又もや舟沖の方へ向けたゝよひ 有ける十月十二日に下総鹿島沖に流れ次第にして 風鎮らす次第に大風と成ぬれはしのきかたなく風に まかせ只吹かたへ二三に漂ひ流居けれ共大風にて高 波はけしく大船といへ共舟の震動大かたならす乗 組十三人心を合せ観念し帆柱を伐たをし風波に 任せ流居ける今は帆楫のたよりなく汐に流れ 【左側】 風にまかせ明れは暮又暮れは明る日数は重れとも 流着へき島影も見へす十月十二日我国をはなれし 時南の方へ流れ西の方へ流れ廻りしやうに心に思ふ迄 のみにして何国いかなる方角もわからす粮米とては 白米纔はかりの貯より外に何品なく十三人の者共 貯の米を呑水有之限りは薄き白粥を焚日々 纔斗つゝ是を食する事何日に給仕廻其後は