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【右側】
とゝまされは又もや舟沖の方へ向けたゝよひ
有ける十月十二日に下総鹿島沖に流れ次第にして
風鎮らす次第に大風と成ぬれはしのきかたなく風に
まかせ只吹かたへ二三に漂ひ流居けれ共大風にて高
波はけしく大船といへ共舟の震動大かたならす乗
組十三人心を合せ観念し帆柱を伐たをし風波に
任せ流居ける今は帆楫のたよりなく汐に流れ
【左側】
風にまかせ明れは暮又暮れは明る日数は重れとも
流着へき島影も見へす十月十二日我国をはなれし
時南の方へ流れ西の方へ流れ廻りしやうに心に思ふ迄
のみにして何国いかなる方角もわからす粮米とては
白米纔はかりの貯より外に何品なく十三人の者共
貯の米を呑水有之限りは薄き白粥を焚日々
纔斗つゝ是を食する事何日に給仕廻其後は