翻刻
【右側】
其奥段〳〵行ける先は大川に成千石積位の川舟
二三十艘もかゝりゐる所もあり其たんぼ行詰になり夫
より半道計りの所駕にて行けるが渡場に成川中
十丁位の処川舟にて渡る又夫より駕にてホンチウへ着
ニンホゟホンチウ迄の内城下見かけし数《割書:チンツウ チヤウ| チツウ チヤツウ》
ホンチウ其外あり此ホンチウ大国也唐人国にての城郭
殊に厳重也太吉伊之助ニンホより上下三人の役人
【左側】
付添川陸国継宿継舟駕にてホンチウ役場へ送届に成
ホンチウは日本渡海の唐人の地頭也唐舟此国役場より
仕出しになる夫故か日本人漂流此度太吉伊之助漂流
人にて万事役場よりせわ多し両人此所の宿は役人宿
也役人宿と申は在宅役人出府の節勤番中の宿也
此度日本人両人此宿の裏家数〳〵あり其所へ両人
部屋渡り表通りゟ二丁も入込所也